トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2012年1月9日月曜日

トロント発祥、懐かしい寿司ピザの味「japango」

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散歩の途中に目に入った近所の日本食レストラン「japango」の正面の窓に人影が。「あれ、japangoは日曜定休じゃなかったっけ?」と思いつつ前を通りかかると「Now Sunday Open」の文字。早速中に入って店員さんに確認すると、日曜営業中とのこと。もう何年もこの店に来ていないなぁと思いつつ、早速ディナーの予約を入れてしまいました。数年ぶりに中に入るとやはり以前と変わらず、とても狭い。要予約のお店です。息子たちと3人で入ったのが午後6時。すでに予約で一杯の上にテイクアウトのお客さんもいて、店内はてんやわんや。7時を過ぎると最初のお客さんが出るので少しだけ席に余裕が出ていましたので、急いでいない場合は7時過ぎの予約の方がいいかもしれません。

メニューを見ながらまず注文したのが「寿司ピザ」。「え、寿司ピザって・・・」と思われるかもしれませんが、想い出のメニューなのです。トロントに来たての頃、当時からトロントの日本食レストランでは老舗だった「波」にいた方(だいぶ先輩)と知り合いになり、いろいろと可愛がっていただいていた時期がありました。その方の本職は理容師なんですが釣りと料理がプロ級。ある時「寿司ピザってあるじゃないですか。あれは私が『波レストラン』にいた時に出来たトロントオリジナルのメニューだって知ってました?」と。聞いてみると寿司用のシャリが残るのを見かねた板前さんたちが冷凍保存していたシャリを捨てずに済む方法はないかと、試しに高温の油で揚げてみたら美味しかった、と。この寿司ピザ、偶然からうまれたメニューだったのです。メニューを見ているうちにこんな話をふと思い起こしたので、懐かしさもあって注文してみました。

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当時はマグロなどをトッピングしていたようですが、私がトロントに来た頃はすでにサーモンに変わっていました。揚げたシャリ、お刺身、トビコ、マヨネーズとあわせたホットソースというのがオリジナル・レシピ。寿司でピザを作ろうとしたのではなく、見た目が「ピザ風に見える」というところから「寿司ピザ」という名前になったのでしょう。そんな話を思い出しながら食べるのもまた格別。「もうあれから10年以上経つのか・・・。」目の前でお洒落に変身した寿司ピザはすでにローカルのお客さんには飽きられてめったに注文する人がいないためか、出てくるまでにかなり時間がかかっていました。それでもトロントに来たての頃、珍しさもあって食べた懐かしい寿司ピザの味は健在でした。
日本からの鮮魚も入りお刺身で食べられるお魚が大分増えたのですが、それも最近のこと。この間も「禅」にいた時にカウンター越しにそんな話になったのですが、とにかく「工夫」しつつ故郷の味をどうトロントで生かして行くか、そこには日本食がこれほど普及する前に試行錯誤を重ね、食材を大切にしてきた職人さんたちの生き様があったのですね。こういうストーリーを知ることで、お客としても目の前に出される料理をより深く味わうことができる豊かな時間を過ごすことができます。

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この「japango」、私が通っていた数年前は日本人の板前さんがいてフロアも日本人でしたが、今回行ってみると昔のスタッフはいませんでした。昔と比べてもしょうがないですがシャリの感じがちょっと変わったかな? というぐらいで、おいしくいただきました。お店は満員で終始活気があり、楽しかった。私が知るいわゆる「食堂」の活気と賑やかさは、例えば店員さんの威勢の良いかけ声というより、お店に満ちあふれている集まってくるお客さんの話し声や笑い声であったり、その間を縫うようにして歩き回る食堂のおばさんたちの注文を通す時の声であったりという記憶。この表現は自分の中で少しだけ色あせて多少美化されている部分もあるかと思いますが、それでも感覚的にはこの間の「Harbord Room」の時も確かにそんなことを感じてここちよい気分になったものでした。そういうお店がトロントにもっと増えるといいですね。

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長男は大学生なのに月曜日から会社勤めなので、とりあえずビールで乾杯。次男はカメラに興味があるらしく、この日は写真対決。私のカメラ(今日はめずらしくOLYMPUS E-P2を持ち出してきました)を奪っては、なんだかんだと色々と撮っていました(上の写真は次男作)。

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よくあることですが、カナダ人の皆さんには我々が日本人ということがわかるのでしょうか。何を注文しても凝視されてしまい、「あれは何か?」と店員さんに聞いているようでした。トロントにお寿司屋さんはたくさんありますし、寿司は誰でも普通に巻物くらいは食べる一般的な食べ物にはなってきていますが、「巻物以外」となるとやはりまだまだ説明が必要のようで、「カリフォルニアロール」に代わる何かが求められる時代になっている気がします。今トロントでは「IZAKAYA」っていうのが流行ですが、日本に行くカナダ人が増えて来ていますから、雰囲気だけ真似てもすぐに飽きられるでしょうね。

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OLYMPUSですが、こういうレストランではカメラのホワイトバランスを合わせておけば(メニューの紙か白いお皿にあわせておく)意外に誰でもよく撮れるものです(こちらも次男作)。久しぶりなのでカメラの設定に手間取り、何となくうまくいかない感じはRICOHばっかり使っていたツケのようです。レンズ欲しいな。

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当然フラッシュは禁止。強い光を当ててしまうと、お料理の色が変に写ってしまいます。ホワイトバランスの他に気をつける点は「ぶれないようにしっかりとカメラを持って、やさしーくシャッターを押す」ことでしょうか。強くシャッターを押すとその瞬間にカメラが動いてしまいます。

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男3人でワイワイとやっていたら「これはお店からです」とこんなものをいただいてしまいました。知っている人は誰もいないのですが、感謝。

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ウエブサイトはないみたいです。場所はダウンタウンのバスターミナルのダンダスを挟んだ南側、Elixabeth st です(urbanspoon)。月〜土 午前11時半〜午後10時半、日曜はシーズンによってオープンとあります。どの曜日でも要予約(416-599-5557)。ちなみにこのレストランは「YUZU」(http://yuzutoronto.com/)と姉妹店、オーナーが一緒です。