トロント(カナダ)在住20年の筆者が、カナダ国内旅行やトロント市内を中心としたイベントで撮影した写真で綴るブログです。
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2016年6月8日水曜日

VIA鉄道の電子チケット活用法



VIA鉄道が行っている電子チケット化。実際に見ていると、自分で印刷したレターサイズの紙を持った乗客の姿を多く見かけます。今回はVIA鉄道が発行している2種類のチケットを比較しながら、実例を踏まえて書いてみたいと思います。

ペーパーレスは逆に紙を生むという矛盾

環境に優しい交通機関という売り方を前面に出しているVIA鉄道。チケットのペーパーレス化の一環として、乗車チケットを公式ウエブサイトで購入→Eメールで電子チケットを送る、という方法を推奨。昔ながらの駅などでチケットを買う利用者は減り、オンラインでチケットを買うという方法は広く利用されるに至っています。ただし全員が電子チケットを使っているかというと、そこはまだ紙に印刷する利用者が大半だと見られます。

矛盾しているようですが、紙のチケットは、何と言っても長く親しまれてきた実績があります。ウエブサイトでチケットを買う場合、もちろんペーパーレスを実現する電子チケットが理想。しかしながら最後の画面で「紙に印刷しますか?」という質問が出てきます。全員がスマホを持っているわけではありませんし、チケットを保つために別な何かを持つということが煩わしいと感じる利用者もいます。電子チケットに対する慣れ、も必要でしょう。過渡期としての措置として、念のため印刷ボタンを作るのはごく自然なことです。

海外旅行で英語に自信がない、という場合も同様。様々な紙をクリアフォルダーに入れ持ち歩いている旅行者を見かけるのは、こうしたトラブルに対する不安を解消する安心理論があるため。完全なペーパーレスは旅行者にとって、もう少し先のことになりそうです。私の場合も、ホテルの予約票など必要なものは念のためプリントアウトして荷物の中に入れておきます。一方、飛行機や鉄道はスマホの中に入れた電子チケットのみを持ち歩きます。iPhone の標準アプリの一つにデザインの良いカードをしまっておけるパスブックができたおかげで、紙がなくても大丈夫という安心理論ができあがっているからでしょう。

ネットに慣れてくると、最終的には人に戻ってくるという矛盾

実際VIA鉄道の公式ウエブサイトを使えば、簡単にチケットを予約する事ができます。料金体系と路線が単純なこともあり、それほど悩むことはなさそうです。

それでも今回、駅で係員からチケットを買うと決めた理由は幾つかありました。最大の理由は前回書いた事ですが、Canrail Pass を使うのが今回初めてだったため、ユニオン駅のカウンターで係員から説明を受けたいと思ったこと。適切な説明をどうやって受けることができるのかは、すべてをネットで済ませようとする今どきの旅行者にとって、未だに重要なことだと想います。何だかわからないものに対して、勧められるままに買うなどということはしません。ですから、買う前に納得できる説明を得るため、時間をかけてネットに上がっている口コミを読んで行きます。矛盾しているようですが、ネットに慣れてくると、実はその道のエキスパートに聞いた方が簡単だし早いということに気づくものです。解っている人から買う。非常に単純なことですが、この時はユニオン駅に行くことが最も正確に早く問題解決になったというだけのことです。ネットなのか人なのかは、あまり重要ではありません。正しい知識がどこにあるのか、それが大事です。

アプリでできる電子チケットの世界

今回いろいろと経験してみてわかったのが、基本的なことはすべてできてしまうスマホ対応のアプリが便利だということでした。最初に Canrail Pass を駅で買ってしまったので、どうやら後からアプリに番号を入れて連動させることができない(登録できない、あるいはその方法が私にわからなかった)ようでした。それでも単体の予約時にパスの番号を入れると、1回分として予約を済ませること(料金はすでに払っているからゼロと表示される)はできたので、無理にややこしくすることはないと思いこの方法でアプリ内で予約を済ませることにしました。以下はだいたいの流れです。



アプリの画面を開くと、アカウントを作るよう促されます。この時に作ったアカウントがすべての行動に紐付けされますので、作ったログイン情報は覚えておくか書き留めておくと良いでしょう。



ログインが済むと、こんな画面になります。これがホーム画面で、右上の BOOK ボタンを押すと新規予約、左上の三本線をクリックするとメニューが出てきます。



BOOK ボタンをクリックすると、こんな画面になります。予約の方法としてはまず出発点と行き先を決め、日程を入れてチケットを検索し、購入するという流れになります。



メニューボタンを押すと、画面の左側からずらりと項目が出てきます。



過去にアプリを使って買ったチケットを見ることができます。これは買った当時に見ていたものが保存されていて、例えば同じ条件のチケットを再度買うことができるボタンがあったりして便利です。



実際の電子チケットは、こんな画面になっています。下にある3Dバーコードをスキャンして乗車します。これは iPhone のパスブック対応になっているので、探し出すのも楽です。



さらに便利なのが、Apple Watch。アプリと連動して、チケットを画面に表示させることができます。荷物を持ち込むVIA鉄道の場合、腕時計を見せるだけでゲートを抜けられます。



小さな画面に表示されるチケットをスクロールして行くと、最後にバーコードが出てきます。これで大丈夫かなと最初は思いましたが、係員は特に変わったそぶりを見せることなくスキャナーをかざして認識していましたのには驚きました。これでスマホさえ出さずに列車に乗り込むことができます。残念なのは、エアカナダのアプリのように24時間前のチェックイン時の座席変更ができない点。チケットを買う時に窓側か通路側かのリクエストは出せますが、列車のどの位置の座席が空いているかを知ることはできません。これは今後の改良に期待したいところです。

それでも次回からは間違いなく、アプリで Canrail Pass を買い電子チケットでVIA鉄道に乗り込むという新しい安心理論が定着しそうです。

http://viarail.ca